美しく伸びる足先は、バレエ、ダンスの命です。
それが上手く行かないと
「練習が足りないのか?」
と考える方が多いです。
しかし私が臨床で出会ってきたのは、練習量ではなく、足に抱えた歪みが原因で上手く動けない方々でした。
そうした方々は、足の調整一つで立ちやすくなったり、また踊りの幅を広げたりできます。高いパフォーマンスが出せるように、関節リリースによる「整足」が、お手伝いします。
ルルベ(つま先立ち)のときに、足先が内側に向く症状。
足関節の内側、内くるぶし周辺が固くなっているのが原因です。足首の内側が動かず、外側だけが前に出るため、つま先が内側に向くのです。
立ち方が不安定になるので、ねんざなどの事故を起こしやすくなります。また、ふくらはぎの外側の筋肉が張ってくるので、前から見たときにO脚状に見えることも。
内くるぶし周辺は固くなりやすい場所です。ねんざだけでなく、使いすぎによる炎症などでも動きが小さくなるので、気づかないうちに動きの方向がズレてしまうことも多いのです。
治療は、内くるぶし周辺の癒着を解消すること。関節リリースで内くるぶし周辺をリリースし、正しく動くようにすると立ちやすさが戻ります。
右の図のように、つま先が伸び切らない(甲が出ない)場合。
美しく見えないだけでなく、体重を骨で支えられないために負担が大きくなります。
この場合、足関節が十分に底屈できていません。足首の関節、距腿関節の前後で癒着が発生し、動きが制限されている少ない場合が多いのです。足首の関節を開放し、動きを回復することで、真っ直ぐに立てるようになります。
バレリーナ、ダンサーで膝が痛むという方の多くで、膝関節のねじれが見られます。
主な原因は、足先を開いて立つ練習です。本来は股関節から開くのですが、初心者は足先を膝関節からねじることが多いのです。それが癖になると、膝にねじれが残ります。
関節靭帯や関節包も、ねじれた位置で貼り付いていることが多く、その形のままで運動するために痛みが出ます。
治療は、癖になっている膝関節のねじれをとること。また、足関節の傾きをとって、膝の負担を減らすことも必要です。
立ったときに、十分に地面を押せない、あるいはジャンプが弱いとき。足の筋肉が十分に働いていません。
多いのは、ふくらはぎの中の筋肉同士で癒着が起き、動きにくくなっている場合です。自由に伸縮できない筋肉は全力を出せません。
その他、足関節の歪みで一部の筋肉が疲れて固くなり、力を出せない場合も。
治療は、ふくらはぎの中の筋肉をほぐすこと。筋膜リリースと鍼を併用します。もちろん足関節などの歪みがある場合には、関節リリースを行います。
こうした症状に対して行うのが関節リリース・筋膜リリースです。
・関節リリース
関節が固くなっているのは、その回りの靭帯や関節包が貼り付いているから。関節リリースは、関節の角度を微妙に調整し、動かすことで靭帯や関節包の貼り付きを解き、柔らかさを取り戻します。 TAM関節リリースは八起堂で作り出した技術で、2017年には、教材制作会社の依頼を受けて、指導用DVDを発売しました。
・筋膜リリース
筋膜リリースは筋肉同士、または筋肉と皮下組織の貼り付きをとって動きを回復する技術です。とくに深い部分の筋肉には鍼を使用することもあります。
メリメリと音を立てて関節や筋膜がほぐれると、皆さん驚かれます。そしてまた、変化をすぐに感じることでも驚かれます。
バレエダンサーの実例
「左足全体が痛み、思うように踊れない」とのこと。診ると、足の外側の筋肉が、上から下まで強く緊張しています。
立っている状態で重心線を見ると、足先がやや内側に向いています。足首を構成する骨の位置が、正しく並んでおらず、それを筋力で無理に支えている状態。これが筋肉の異常な緊張の原因でした。
初回は横方向のゆがみを取り、重心線を整えて終了しました。
二回目。初回の治療で足外側の痛みは大幅に減ったが、トウ(つま先)で立つときに、足首がグラグラして不安定だとのこと。
トウで安定して立つには、足関節を十分に底屈(つま先を伸ばす)させて、骨格で体重を支えることが必要です。ところがこの方では、足関節前面の癒着で底屈が不十分でした。
足関節の癒着を取り、十分に底屈できるようにしたところ、体重を骨格で支えられるようになり、楽に立てるようになりました。
「きちんと地面を押せる! 身体が足に乗っている感じがする!」
と、喜んでいただけました。
関節リリース、筋膜リリースの特徴は、結果がすぐにわかること。
動きを制限しているのは関節や筋肉の貼り付きなので、貼り付いている部分が取れると、取れた分だけすぐに動きやすくなります。
「何年も我慢してきたのに、こんなにすぐに変わるとは」
という方もいらっしゃいました。
長く悩み続けるのはつらいことです。
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