アスリート・ダンサーのための足首治療

ねんざ後遺症など、足首のゆがみ調整

 足にある骨の数をご存知ですか? 膝から先で、30個もあるのです。この多くの骨が共同して足を動かしています。
 ところが、ねんざの後遺症や、むくみなどの影響で、気づかないうちに関節に癒着が起きている方が多いのです。関節の癒着は、間違って貼ったテーピングをイメージしてもらうと近いと思います。固く、動きにくくなるのです。

 スポーツ選手の足が固ければハンデをつけているのと同じで、実力を出し切れません。
 ダンサーやバレリーナでも、足の関節が歪んだり、固くなったりしたためにキレイに立てず、損をしている人が少なくないのです。

 八起堂では30個の骨の動きを一つ一つ点検し、動きにくくなった関節の可動域を広げてゆく施術をします。
 あなたの本当の実力が出せる、努力が報われる足になる、お手伝いをします。

足関節の痛み・歪みの原因になる箇所

ねんざ後遺症の起こりやすい場所

足首で、とくに問題になりやすい場所が二つあります。

一つは内くるぶしの周辺(図の① 距腿関節の内側)の貼りつき。足の内側だけが動きにくくなった状態です。
 普通に立っているときには、この貼りつきが邪魔をして、つま先が極端に外に向きやすくなります。また足先を伸ばしたときには、つま先が極端に内側に向き、いわゆる「かま足」になります。程度が小さくても、ルルベ(つま先立ち)がグラついて安定しません。

もう一つは足の甲の高い部分(図の② 舟状骨と楔状骨)。足の1~3趾につながる骨で、この部分が固くなると、足の内側の弾力が失われます。踏み込みが浅くなるだけでなく、足が外側に倒れやすくなり、ねんざを再発するもとになります(ねんざ癖)。

その他にも、アキレス腱周辺や、足関節前の皮膚など、細かな部分で動きが滞ることがあります。
実力を出す足のためには、足関節を構成する骨を一つ一つ点検し、正しい動きができるようにする必要があります。

全国でも珍しい、足関節の調整技術

ねんざ後遺症の治療手技
足関節を操作して、可動域を広げてゆく

残念ながら、足の関節について専門的に治療を行っているところはほとんどありません。
足の骨は、一つ一つが独特な形をしている上、関節も複雑で、調整には特殊な技術と、時間が必要。とくに、上述①の内くるぶしの部分は、通常のリハビリではほぼ解消できません。

しかし八起堂では、「TAM関節リリース」によって、それを行っています。関節靭帯の張り付きを取ることに特化した技術で、足関節を精密に操作し、動きを改善してゆきます。

奈良の街はずれ、一人でやっている小さな治療院に、関東や中部、北陸などからも、多くの方が来て下さいます。
「ここにしかない治療」を求めて来てくださるのです。

足の調整は、こんな方にお勧めです

・陸上選手、バレエダンサーなど、身体を精密に使う方
足首が歪むと、蹴り出しで足先の向きがそれ、蹴る力をロスしてしまったり、つま先が正しく伸びず、美しく立つことができなかったりします。
 最近は、足首の障害「足ペラ」の治療についても、ご相談をいただくことが増えてきました。

力強く走る。美しく立つ。
そんな希望をお手伝いします。

・足首の痛みや固さでお困りの方
 ねんざ・骨折などケガの後遺症による固さのほか、ヒザ痛、股関節痛なども、お任せください。
 足の歪みは全身に影響するので、足首を治すことで、姿勢の悪さや、膝の痛みが解消されることも少なくありません。

足関節治療の実例…こんなふうに調整を行います

①陸上選手の場合

「右足を前に踏み込んだとき、膝が外にブレて、体重がまっすぐに乗らない感じがします」
とのこと。

 

調べると、膝関節と足関節に、わずかなねじれがあります。内くるぶしに癒着があり、足を踏み込んだ時に、足先が小指方向へ逃げていました。

 

癒着のために足関節の内側と外側の沈みこみに差が生じ、膝の動く方向がズレていたのです。

そこでくるぶしの癒着をとり、まっすぐに動くように施術を行いました。

 

さらに調べると、足先を伸ばしたときに、わずかながら足先が内側に入ることに気付きました。いわゆる「かま足」です。 立って、地面を蹴る力を左右で比較してもらうと、

「右足は、蹴りの力が逃げる感じがします」

とのことです。

 

「かま足」も、内くるぶし周辺の癒着が原因となって起こります。蹴り出しに使う方向でも癒着をとり、踏み込み、蹴り出しを試してもらったところ、

「体重も乗りますし、力も入ります!」

とのことで、治療を終了しました。 

 

②バレエダンサーの場合
「左足全体が痛み、思うように踊れない」とのこと。診ると、足の外側の筋肉が、上から下まで強く緊張しています。

立っている状態で重心線を見ると、足首のところで歪んでいます。足首を構成する骨の位置が、正しく並んでおらず、それを筋力で無理に支えている状態。これが筋肉の異常な緊張の原因でした。
初回は横方向のゆがみを取り、重心線を整えて終了しました。

 

ねんざ後遺症で可動域が低い足首の図

 二回目。
初回の治療で足外側の痛みは大幅に減ったが、トウ(つま先)で立つときに、足首がグラグラして不安定だとのこと。

トウで安定して立つには、足関節を十分に底屈(つま先を伸ばす)させて、骨格で体重を支えることが必要です。
ところがこの方では、足関節前面の癒着で底屈が不十分でした。

足関節の癒着を取り、十分に底屈できるようにしたところ、体重を骨格で支えられるようになり、楽に立てるようになりました。

 

ねんざ後遺症の治療は、腫れが引いてから!

 時々、ねんざ直後の方から治療の依頼を頂くことがあります。
 しかし、ねんざの治療は安静が基本。治療のためであっても、強い力をかけることは、腫れを長引かせ、治癒を遅くする可能性があります。

 ねんざした直後は、まず病院に行き、骨折や靭帯断裂がないか確認して下さい。あとは修復中の靭帯に負荷をかけないように、おとなしくしているのが一番(足を上げておくと、腫れが引くのが早くなります)。腫れが引いたら、ゆっくりと動かして、リハビリ。

 腫れが引いて痛みも消え、病院などで治ったと言われたあと、それでも違和感が残るようなら、八起堂治療院にご相談下さい。

 

八起堂治療院

 電話 080-3112-8738

メールはここをクリック→ hakkidou.tam@gmail.com

メールには、必ずお名前を明記してください。
また、返信メールが迷惑メールフィルタにかかって、返信できないケースがあります。
一日待っても返信が届かない場合には、改めて電話でのご連絡をお願い致します。

 

おまけ…自分でできる足関節のテストと簡易治療

 ねんざ後遺症について、全国からお問い合わせをいただきます。

 しかし奈良は遠くて、なかなか行けないという方も少なくありません。そこで、ご自分でできるテストと、簡単な治療をご紹介します。この治療だけでもある程度の効果はありますので、どうぞお試しください。

足関節のテスト方法

 人間の足が動く範囲は、上に20度、下に50度とされています。
目安を言うと、
「つま先をあげた時、指の付け根がくるぶしの高さまでくると20度」
「つま先を下げた時に、足の甲と脛骨が一直線になると50度」
と、覚えてもらうといいでしょう。これより狭い場合は、可動域制限の可能性があります。

 動きが正しいかどうかの確認ですが、まずは片足立ちをしてみてください。きちんと立てないようなら、足首に歪みがある可能性があります。
 ダンスやスポーツをする方の場合は、片足で立ったところから、かかとを浮かせてみてください。かかとを浮かしたところで不安定になるようなら、正しく動いていない可能性が高いです。

自分で足を治す、TAMストレッチ

 このストレッチは、TAM手技療法の動きを応用したもの。緊張と運動の2つの力を同時にかけることで、癒着に働きかけます。

 ピンポイントを狙って治療することはできませんが、繰り返すことである程度の効果が期待できます。

1. 椅子に座り、治療する足を、反対側の膝の上に乗せる。

2.つま先を上げ、手で固定。そのまま足首を大きく回す。逆にも回転させる(写真1枚目と2枚目)。

3.つま先を下に曲げて手で固定。そのまま足首を大きく回す。逆にも回す(写真3枚目と4枚目)。

 この操作で治療対象となるのは足裏の組織・指の屈筋腱と、足の甲の組織・指の伸筋腱です。

 足首のみならず、ふくらはぎ(指を曲げる筋肉の一部があります)をほぐす効果もあります。

4.足の裏が内側に向くようにねじり、手で固定。そのまま足首を大きく回す(写真5枚目、6枚目)。

5.足の裏が外側に向くようにねじり、手で固定。そのまま足首を大きく回す(写真7枚目、8枚目)。

この操作で治療対象となるのは、脛骨(すねの骨)と、足の間の関節です。

写真では片手でねじっていますが、両手でつかんでねじるほうが固定は楽。

ねじりながら回すのは、最初は少し難しいかもしれません。手は固定したり、ねじったりだけを行い、回すのは足の力で行うと、比較的簡単です。

治療後も左右に差があったり、回している間につっぱる部分があるときには、このストレッチだけでは取り切れない不調があります。

お知らせ

休みなどは、ここでお知らせします。

八起堂連絡先

奈良市西大寺新池町3-10
電話 080-3112-8738
hakkidou.tam@gmail.com

メールの場合、こちらからの返信が、迷惑メールフィルタにはじかれることがあります。
一日待っても返信がない場合は、改めて電話でご連絡下さいますよう、お願い致します。

院長 池浦誠

厚生労働大臣認定マッサージ師、鍼灸師。
2005年、AKAなどの関節治療技術を研究し、TAM関節リリース法を創始。
2017年に技術指導DVD「関節リリース5テクニック」を上梓、治療と指導にあたっている。

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2019年

5月

13日

鍼治療による筋膜リリース

 八起堂は手技中心の治療院ですが、状況によっては鍼を使います。
 いわゆる東洋医学の鍼ではなく、靭帯・筋膜を対象とした鍼です。

 筋膜や靭帯が貼り付いて、動きが悪くなった部分。そうした部分に鍼を打つと、動きを改善することができます。筋膜が自由に動くようになることで、動きやすさが変わり、不調の回復に繋がります。

 以前はトリガーポイント(コリの中心)に鍼を打って緊張を緩める方法を使っていましたが、私にはこの筋膜リリース鍼の方が、感覚的に使いやすいです。八起堂の治療は、関節、筋膜などの動きを良くする手技が中心ですので、その施術と併用しやすいので、より効果的な治療ができるようになったと思います。

 ついでに言えば、トリガーポイント周辺には、癒着によって動きの悪い部分があることが多いように感じます。そうした部分に鍼を打つことでトリガーポイントの解消が見られることも多いので、トリガーポイントそのものが、組織の癒着と関連している可能性も考えられます。これから確認してゆくべきところですが…。

 癒着リリース鍼は、打つポイント(ツボ)を見つけるのが簡単で、効果の検証も容易です。鍼灸師の方で、興味のある方には、お伝えしてゆきたいと思っています。

 

2019年

4月

18日

スケート選手が引退してゆくわけ

 フィギュアスケート。氷の上で、回転、ジャンプと人間業とは思えないような演技をこなす、ウインタースポーツの花形です。

 私は仕事柄、選手の足を見ることが多いのですが、多くの選手を見ているうちに気づいたことがあります。

 どの選手も、デビューしてすぐの頃は、足のバランスがいいのです。とくに、印象に残っているのは、浅田真央選手。
 体幹からスケートのエッジの先まで、重心の線が一本に通っていて、無理な力がかかっていません。着地が少しズレても、柔らかい足首でスッと修正して、無理なく受け止めます。この正確さと、柔らかさがあってこその、神がかった演技だったと思います。

 しかし引退直前の演技では、普通に滑っているだけでも、足に力が入っているのがわかりました。足にダメージが蓄積し、ズレた重心線を、筋力で抑え込んでいたのです。

 これは他の選手も同様で、年月を経るに従って、重心線のズレを力で押さえ込むようになり、やがて限界を迎えて引退してゆきます。

・足へのダメージ蓄積を防ぐ方法は
 足の不調は、蓄積します。
 使いすぎの炎症、捻挫などのケガによる炎症が、足首の関節に癒着を発生させます。癒着は、きちんと解消しない限り残り続け、関節を固く、動きにくくしてゆくのです。

 予防には、まず炎症を防ぐこと。
 練習などのあと、熱を持っていたらアイシング。炎症の拡大を防ぐことが、癒着の予防になります。
 捻挫などのケガは、きちんと休んで炎症を拡大させない。治ったら、リハビリをきちんとして、動く範囲を回復させること。

 そして、定期的に足の関節をメンテナンスして、動きを妨げる癒着を解消するのが重要だと思います。

 もし、彼ら彼女らの足が固くならずに動き続けていたなら、もっと長く現役で活躍できたのではないかと思うと、残念に思います。

2019年

4月

04日

膝に溜まった水は、抜くべき?

膝を痛めたときに起こりがちな症状の一つが、関節に貯まる水。

 膝のお皿(膝蓋骨)の周りが膨れてくることで気が付きます。

「この水は、抜かない方がいいですか?」と、患者さんに聞かれることがありますが、結論から言うと「どちらでもいい」です。

・膝に貯まる水は「結果」
 膝の水は、炎症によって関節内に液体が貯まるものです。いわば炎症の「結果」であって、何かの作用をするわけではありません。
 水があるからといって悪化することはありませんし、逆に抜いたことで悪化することもありません。

「水を抜きはじめると、癖になるっていうから」と、処置を敬遠する方もいらっしゃいますが、もちろん、癖になることもありません。
 実際、お医者さんでも「どうしますか?」と患者さんの意思を確認するケースがほとんど。

 水の有無よりも、どういった理由で炎症が起きているかを知り、対策を取ることのほうが大事です。体重の増加や筋力不足が原因と考えられるなら、その対策をとる必要があります。

・膝の痛みは、足首から治す
 臨床的には、足首が固く、傾いているために膝を痛めるケースが多いと感じています。とくに、つま先を上げたときに、極端に外側に向かう場合は、歩くたびに足がねじれるので、膝の負担が大きくなります。
 足関節の動きを改善することで、膝の痛みが減る方は多いのです。