腰痛に、トリガーポイント鍼治療

  このところ、トリガーポイント鍼療法のことで、お問い合わせを頂くことが増えました。

■トリガーポイント鍼治療とは

 鍼治療といえば東洋医学、という印象ですが、トリガーポイント鍼療法は、現代医学の理論によるものです。

 トリガーポイントを簡単に説明すると、筋肉のコリが極端に強くなった部分。血液の流れが悪くなったため自然には回復できない塊(硬結)となって、動いたり、圧迫が加わると、痛みを発します。痛みの引き金(トリガー)になる場所(ポイント)ということで、この名前がつきました。
 そこで、このトリガーポイントを治せば痛みが消える、というのがトリガーポイント治療の基礎理論です。

 治療としてはマッサージや指圧、病院なら注射による方法もあるのですが、なんといってもメインは鍼治療です。
 痛みの引き金となる筋肉のコリに鍼を打ち(刺し)、数分おいて、筋肉を緩ませます。 

■トリガーポイント治療の長所と短所

 長所は、即効性と確実性です。筋肉のコリという物理的な対象を治療するので、治療した分だけ症状が改善します。仕事など、日常で生じる痛みの定期的メンテナンスとして、優れた力を発揮します。

 つぎに短所…というよりも、使い方の問題について。
 トリガーポイントは習慣や歪みによって生じたコリの強くなったもの。「原因か結果か」といえば、結果だと言えます。つまり、原因となる歪みなどを一緒に治す必要があります。

 八起堂では、特に腰痛の治療でトリガーポイント鍼治療を多用します。合わせて骨盤(仙腸関節)の調整、足の歪み調整、腰椎の可動性を回復させる治療などを行い、ほとんどの場合、その場で痛みが軽減します。

お知らせ

ゴールデンウィークは
4月28・29日、
5月5・6日
の日曜、月曜だけ、お休みをいただきます。その他は、通常通り営業を行っております。

八起堂連絡先

奈良市西大寺新池町3-10
電話 080-3112-8738
hakkidou.tam@gmail.com

メールの場合、こちらからの返信が、迷惑メールフィルタにはじかれることがあります。
一日待っても返信がない場合は、改めて電話でご連絡下さいますよう、お願い致します。

院長 池浦誠

厚生労働大臣認定マッサージ師、鍼灸師。
2005年、AKAなどの関節治療技術を研究し、TAM関節リリース法を創始。
2017年に技術指導DVD「関節リリース5テクニック」を上梓、治療と指導にあたっている。

ブログ最新記事

2019年

4月

18日

スケート選手が引退してゆくわけ

 フィギュアスケート。氷の上で、回転、ジャンプと人間業とは思えないような演技をこなす、ウインタースポーツの花形です。

 私は仕事柄、選手の足を見ることが多いのですが、多くの選手を見ているうちに気づいたことがあります。

 どの選手も、デビューしてすぐの頃は、足のバランスがいいのです。とくに、印象に残っているのは、浅田真央選手。
 体幹からスケートのエッジの先まで、重心の線が一本に通っていて、無理な力がかかっていません。着地が少しズレても、柔らかい足首でスッと修正して、無理なく受け止めます。この正確さと、柔らかさがあってこその、神がかった演技だったと思います。

 しかし引退直前の演技では、普通に滑っているだけでも、足に力が入っているのがわかりました。足にダメージが蓄積し、ズレた重心線を、筋力で抑え込んでいたのです。

 これは他の選手も同様で、年月を経るに従って、重心線のズレを力で押さえ込むようになり、やがて限界を迎えて引退してゆきます。

・足へのダメージ蓄積を防ぐ方法は
 足の不調は、蓄積します。
 使いすぎの炎症、捻挫などのケガによる炎症が、足首の関節に癒着を発生させます。癒着は、きちんと解消しない限り残り続け、関節を固く、動きにくくしてゆくのです。

 予防には、まず炎症を防ぐこと。
 練習などのあと、熱を持っていたらアイシング。炎症の拡大を防ぐことが、癒着の予防になります。
 捻挫などのケガは、きちんと休んで炎症を拡大させない。治ったら、リハビリをきちんとして、動く範囲を回復させること。

 そして、定期的に足の関節をメンテナンスして、動きを妨げる癒着を解消するのが重要だと思います。

 もし、彼ら彼女らの足が固くならずに動き続けていたなら、もっと長く現役で活躍できたのではないかと思うと、残念に思います。

2019年

4月

04日

膝に溜まった水は、抜くべき?

膝を痛めたときに起こりがちな症状の一つが、関節に貯まる水。

 膝のお皿(膝蓋骨)の周りが膨れてくることで気が付きます。

「この水は、抜かない方がいいですか?」と、患者さんに聞かれることがありますが、結論から言うと「どちらでもいい」です。

・膝に貯まる水は「結果」
 膝の水は、炎症によって関節内に液体が貯まるものです。いわば炎症の「結果」であって、何かの作用をするわけではありません。
 水があるからといって悪化することはありませんし、逆に抜いたことで悪化することもありません。

「水を抜きはじめると、癖になるっていうから」と、処置を敬遠する方もいらっしゃいますが、もちろん、癖になることもありません。
 実際、お医者さんでも「どうしますか?」と患者さんの意思を確認するケースがほとんど。

 水の有無よりも、どういった理由で炎症が起きているかを知り、対策を取ることのほうが大事です。体重の増加や筋力不足が原因と考えられるなら、その対策をとる必要があります。

・膝の痛みは、足首から治す
 臨床的には、足首が固く、傾いているために膝を痛めるケースが多いと感じています。とくに、つま先を上げたときに、極端に外側に向かう場合は、歩くたびに足がねじれるので、膝の負担が大きくなります。
 足関節の動きを改善することで、膝の痛みが減る方は多いのです。

2019年

2月

10日

膝が内側に入ってしまう症状の治療

 先日から、二人続けて、似た症状の方を拝見しました。

 お二人ともランナー。困っているのは、膝を曲げたときに、膝頭が内側に入ってしまうため、膝や股関節が痛くなって困っているとのことでした。

 拝見したところ、お二人とも、同じ原因でした。

 足首の内側、くるぶしのまわりが固くなると、その部分だけ動く範囲が狭くなります。
 足が地面に着地すると、足首は深く曲がりますね(背屈)。この時、内側があまり動かず、外側だけが大きく動くので、つま先が外側に向くことになります。
 といっても、足の裏は接地しているので、固定されています。そこで、かわりに脛の骨が内側にねじられ、膝が内側に入ってしまうというわけです。

 この場合の治療は、足首の正しい動きを取り戻すこと。関節リリースの技法でくるぶしまわりの組織をほぐし、内外の動きが揃うようにしてやります。
 幸い、お二人とも初回の治療で大幅に動きが改善し、膝が内に入るのを減らせました。あとは、仕上げをするだけです。

 足首まわり、とくに内側は、固くなりやすい部分です。
 もし、走ったり屈伸したりするときに膝が内側に入る場合は、一度関節リリースをお試しください。