カロリー消費の話あれこれ雑談

 前回、身体は、カロリー消費を減らす方向へ進化してきたという話を書きました。その関連で雑談をいろいろ。

■寒さダイエット

 南極越冬隊の消費カロリーは、一日4000キロカロリー。常人の二倍という話は前回書いたとおりです。寒いと、寒さに耐える発熱で、カロリーを消費します。

 ということで「寒さを我慢して痩せよう」というダイエットがあるそうです。理論的には効果があるはずですね。ただし、食欲という問題があります。

 南極越冬隊や冬山登山では、極端に脂肪の多い食料を持ってゆくことがあります。普通なら気分が悪くなりそうな脂量でも、寒さで味覚が変わり美味しく食べられるとのこと。つまり、寒いほど高カロリーのものを食べたくなるというのが本能なのです。その食欲に耐えきれれば、結果を出せるかもしれません。

 なお、低温を我慢すると血圧が上がりやすいので、血圧や心臓に問題のある方は注意して下さい。

■寒くても平気な人

 生まれつきなのか、訓練なのか。寒くてもしもやけにも凍傷にもならない人がいます。

 オランダ人のヴィム・ホフさんは、世界一寒さに強い男として、ギネスブックの記録をいくつも持っています。氷の中に1時間以上座っていたり、パンツ一丁で冬のキリマンジャロに登ったりと、寒さ冷たさに影響を受けない特技の持ち主です。 

 「呼吸法と精神のコントロールで体温を上げることができる」と言うのが、ヴィム・ホフさんの主張。

 科学者が調べた所、褐色脂肪細胞という細胞が、普通の人よりも活発に働いて熱をつくっているということがわかっています。呼吸法による酸素の取り込みが、発熱を可能にしているのでしょうか。いずれにせよ、発熱には燃料が必要。どれだけ食べるのか、気になります。

■太りやすさは、生まれる前に決まる?

 太りやすい人の身体では、エネルギー消費を節約する倹約遺伝子が作用しています。を作用させるためのスイッチが、飢餓状態です。極端なダイエットなどで飢餓状態になるとこの遺伝子にスイッチが入り、エネルギーを節約。リバウンドを起こしやすくなります。

 実はこのスイッチ、生まれる前から入ることがあります。
 生まれた時の体重と、その後の健康状態を長期間観察したところ、母親が食事制限をして生まれた低体重児(2500グラム以下)は太りやすく、生活習慣病を発症しやすいことがわかってきました。
 胎児の時に飢餓状態を感じて、倹約遺伝子のスイッチが入るらしいのです。

 少し前まで、妊婦に関しては徹底した体重管理が行われていました。難産や、妊娠中毒症を防ぐためです。しかし、この研究を受けて、体重管理の基準が変わってきたようです。 

お知らせ

休みなどは、ここでお知らせします。

八起堂連絡先

奈良市西大寺新池町3-10
電話 080-3112-8738
hakkidou.tam@gmail.com

メールの場合、こちらからの返信が、迷惑メールフィルタにはじかれることがあります。
一日待っても返信がない場合は、改めて電話でご連絡下さいますよう、お願い致します。

院長 池浦誠

厚生労働大臣認定マッサージ師、鍼灸師。
2005年、AKAなどの関節治療技術を研究し、TAM関節リリース法を創始。
2017年に技術指導DVD「関節リリース5テクニック」を上梓、治療と指導にあたっている。

ブログ最新記事

2019年

6月

12日

バレエで膝を傷めないためのポイント2つ

 バレエは芸術であると同時に、ハードなスポーツでもあります。今回は、そのハードな面、膝への負担を減らす方法について書きます。

 バレエで膝が痛いとおっしゃる方を診ると、膝から下が外向きにねじれていることがよくあります。そのせいで関節の位置がずれて、周辺の靭帯や筋肉が痛むのです。

 このねじれの原因は、主として2つあります。

・1つ目の原因 間違ったターンアウト

 ターンアウト(アンドゥ・オール)は、足を外に向ける基本動作の一つ。

 この動作は、本来は股関節を外に回して行うのですが、実はかなりの練習を必要とする動作です。

 この動作がまだ上手くない人が、形だけをマネして足先を外に向けてしまうと膝関節が外にねじれてしまうのです。

 まずは、股関節からのターンアウトをしっかり練習すること。とくに子供さんに多いので、保護者の方はご注意ください。 

・2つ目の原因 カマ足
 カマ足とは、足首を伸ばしたときに、つま先が内側に向いていること。この状態では、ルルベのときに体重を真っ直ぐに支えられず、安定が悪くなります。
 また、足の甲が外側に向かって落ちるので、すねの骨が外に向かってねじられるようになり、やはり膝に負担をかけます。

 カマ足は筋力の不足ではなく、足首関節の不調、とくに内くるぶしの動きが悪いときに起こります。足首を伸ばして、カマ足だとわかったら、なるべく早いうちに関節の歪みを修正することが必要です。

 膝関節の痛みがすでに出ている場合には、膝周辺の固まった靭帯をほぐし、ねじれを修正する必要があります。気になることがありましたら、いつでもご相談ください。

2019年

5月

13日

鍼治療による筋膜リリース

 八起堂は手技中心の治療院ですが、状況によっては鍼を使います。
 いわゆる東洋医学の鍼ではなく、靭帯・筋膜を対象とした鍼です。

 筋膜や靭帯が貼り付いて、動きが悪くなった部分。そうした部分に鍼を打つと、動きを改善することができます。筋膜が自由に動くようになることで、動きやすさが変わり、不調の回復に繋がります。

 以前はトリガーポイント(コリの中心)に鍼を打って緊張を緩める方法を使っていましたが、私にはこの筋膜リリース鍼の方が、感覚的に使いやすいです。八起堂の治療は、関節、筋膜などの動きを良くする手技が中心ですので、その施術と併用しやすいので、より効果的な治療ができるようになったと思います。

 ついでに言えば、トリガーポイント周辺には、癒着によって動きの悪い部分があることが多いように感じます。そうした部分に鍼を打つことでトリガーポイントの解消が見られることも多いので、トリガーポイントそのものが、組織の癒着と関連している可能性も考えられます。これから確認してゆくべきところですが…。

 癒着リリース鍼は、打つポイント(ツボ)を見つけるのが簡単で、効果の検証も容易です。鍼灸師の方で、興味のある方には、お伝えしてゆきたいと思っています。

 

2019年

4月

18日

スケート選手が引退してゆくわけ

 フィギュアスケート。氷の上で、回転、ジャンプと人間業とは思えないような演技をこなす、ウインタースポーツの花形です。

 私は仕事柄、選手の足を見ることが多いのですが、多くの選手を見ているうちに気づいたことがあります。

 どの選手も、デビューしてすぐの頃は、足のバランスがいいのです。とくに、印象に残っているのは、浅田真央選手。
 体幹からスケートのエッジの先まで、重心の線が一本に通っていて、無理な力がかかっていません。着地が少しズレても、柔らかい足首でスッと修正して、無理なく受け止めます。この正確さと、柔らかさがあってこその、神がかった演技だったと思います。

 しかし引退直前の演技では、普通に滑っているだけでも、足に力が入っているのがわかりました。足にダメージが蓄積し、ズレた重心線を、筋力で抑え込んでいたのです。

 これは他の選手も同様で、年月を経るに従って、重心線のズレを力で押さえ込むようになり、やがて限界を迎えて引退してゆきます。

・足へのダメージ蓄積を防ぐ方法は
 足の不調は、蓄積します。
 使いすぎの炎症、捻挫などのケガによる炎症が、足首の関節に癒着を発生させます。癒着は、きちんと解消しない限り残り続け、関節を固く、動きにくくしてゆくのです。

 予防には、まず炎症を防ぐこと。
 練習などのあと、熱を持っていたらアイシング。炎症の拡大を防ぐことが、癒着の予防になります。
 捻挫などのケガは、きちんと休んで炎症を拡大させない。治ったら、リハビリをきちんとして、動く範囲を回復させること。

 そして、定期的に足の関節をメンテナンスして、動きを妨げる癒着を解消するのが重要だと思います。

 もし、彼ら彼女らの足が固くならずに動き続けていたなら、もっと長く現役で活躍できたのではないかと思うと、残念に思います。