「格闘技の筋肉は、マシンを使って鍛えてはならない」?

 上記のセリフは、昔のマンガで読んだもの。

 その当時は、単なる根性論かと思っていたのですが、今になってみれば、納得できる部分があります。

■筋トレと、実際の運動は違う

 筋トレは、筋肉に負荷をかけて鍛えるのが目的。目的の筋肉以外の部分は動かないようにして、狙う筋肉に負荷をかけてゆきます。

 ところが、格闘技にせよ他のスポーツにせよ、実際の運動でそんな筋肉の使い方をするものはありません。いくつもの筋肉の連動で負荷を分担し、全体として大きな速度や力を出せるようにしています。

 ベストコンディションの選手が「身体が軽い!」というのは筋肉のコンディションがいいというだけではなく、負荷の少ない動きができていることを示しているのでしょう。

■重く使う筋トレ、軽く使う練習

 以前、武術の師匠に「同じ動作がより軽く、負担少なく動けるように考えなければならない」と言われたものでした。

 筋肉が力を出しやすいポジションを利用するとか、関節の連動で動き出しの負担を減らすというような技術を重ねて、効率のいい動きのプログラムを作るのです。

 筋トレの機械は、効率よく狙った部分に筋肉をつけるのには、適しています。その一方で、動きのプログラムを作ることは、目的になっていません。
 いわば、動きの要素の半分です。もう半分を、意識的に補ってゆく必要はありそうです。

「マシンを使ってはいけない」は言い過ぎとしても、そうした配慮は必要になってくるでしょう。

お知らせ

1月14日は、祝日の月曜日で、お休みをいただきます。

八起堂連絡先

奈良市西大寺新池町3-10
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院長 池浦誠

1969年生まれ。
2003年に鍼灸師・マッサージ師の国家資格取得。
2005年に開業。同年関節リリース技法、TAM手技療法を発表。
2017年に技術指導DVD、「関節リリース5テクニック」を上梓、指導にあたっている。

ブログ最新記事

2018年

12月

31日

膝が伸びない・曲がらないは、前後の動きが邪魔されているから

 膝に関係するお悩みで、痛みの次に多いのが、「膝が伸びない」「膝が曲がらない」です。こうした曲げ伸ばしの問題の原因になっているのは、関節まわりの固さです。

 膝関節は、丸みを帯びた大腿骨(太ももの骨)の先を、脛(すね)の骨が、前後に移動することで、曲がったり伸びたりしています。
 このときに、膝関節がどのくらいの距離を動くかというと…なんと、10センチ近く。
 これだけの距離を動く関節は、人体のどこにも存在しません。

 膝関節が動かないときは、この動きが邪魔されています。そこで、3つの条件を整えて、動きを作ってゆきます。

①関節の靭帯・関節包の貼り付きをとる
 関節包は、関節を包んでいる袋。
 靭帯は、関節が動きすぎないように、制限する帯。
 どちらが貼り付いても、つっぱって動く範囲が狭くなります。靭帯、関節包の貼り付きには、関節リリースが有効です。

②周辺の皮膚の動きを改善する
 関節そのものが動いていても、周りの皮膚が動かないと、そこで止まってしまいます。皮膚を動かすマッサージによって、皮膚が軽く滑るようになると、曲がりやすくなります。

③太ももの筋肉を伸ばす
 筋肉が固くなっても、動きが悪くなります。この場合には、膝の上の筋肉に固く、伸びにくい部分があるか調べます。もし動きが悪ければ、ストレッチで伸ばしてやるのが有効。それでも伸びないときは、筋肉どうしが貼り付いている可能性があるので、筋肉の動きを改善します。

 なお、関節軟骨がすり減って動きが悪いとおっしゃる方も多いです。たしかに軟骨が減って炎症を起こすと、貼り付きが起きやすくなります。ただ、軟骨が減っていても、動く範囲を広げられることもありますので、どうぞご相談下さい。

2018年

12月

02日

足首がゆるゆる・グラグラになる原因と、治療法

 前回、足が固くなるタイプのねんざ後遺症について書きました。
 それとはまた別に、足首がゆるゆるになり、グラつくという方もいらっしゃいます。柔らかすぎて、すぐにグネってしまいそうになるというのです。

 この柔らかすぎるタイプのねんざ後遺症も、貼り付きによるものだと言ったら、驚かれるでしょうか?

 足に限らず、関節は自然に柔らかくなることはありません。では、どうしてゆるんでしまうのか。それは「動かないところがあるから」です。

  足首の関節が正しく動いているときは、関節全体がまんべんなく動きます。ところが一部に動かないところがあると、それ以外の部分が、普通以上に動かなければなりません。
 繰り返し大きく動かされた部分の靭帯は伸びてしまい、足首がゆるゆる・グラグラの状態になってしまうのです。

 今までいらした方では、足の外側がゆるゆるになり、内くるぶしのすぐ下に動かない一点があるというケースが多く見られました。

 テーピングなどでグラつきを減らすこともできますが、根本的に治すには固い部分をほどき、動きを正常化することが必要。
 動きが正しくなると、緩んでいた部分が次第に締まってきて、安定してきます。

 足首がゆるいと思ったら、内側に動きにくい部分がないか、確認して下さい。わかりにくければ、いつでも八起堂にご相談下さい。

2018年

11月

28日

ねんざ癖の原因と、解消方法

 ねんざを何度も繰り返してしまう「ねんざ癖」。

 スポーツ関係の方には、嫌な単語ですね。ねんざのたびに練習を休まなければならず、回復しても、またねんざするのではないかと気になって全力が出せなくなってしまいます。

・ねんざ癖は足首の「貼り付き」
 ねんざ癖の原因を一言で言うと、足関節の歪みです。もっといえば、内くるぶしの靭帯の貼り付き。足の使いすぎや、ねんざなどのケガで足首が腫れたあとによく起こります。

 この貼り付きがあると足の内側が動きにくくなり、つま先を伸ばしたとき、図のように足先が内側に向きやすくなってしまいます。
 日常的には問題ない程度の歪みです。しかし、急な動きのときには、体重を真っ直ぐ受け止められないために、再びねんざを起こしてしまうのです。

 ねんざ癖があるかどうかは、足を動かすとわかります。
 まず、足の甲が真っ直ぐになるまでつま先を伸ばして、足先の向きを観察します。真っ直ぐになっているならOK。はっきりと分かるくらいに内側に向いていたら、危険信号です。

 対策としては、足先が真っ直ぐに向けられるように、靭帯をストレッチする方法があります(筋肉ストレッチよりも時間をたっぷりかけるのがポイント)。
 しかし、貼り付きそのものを自力で取るのは難しく、できれば関節リリースの施術を受けてほしいところです。

 状態や、目指すところにもよりますが、八起堂治療院では数回程度の施術で、かなり軽減するケースが多いです。