なぜ、痛みや不調は連鎖するのか?

どこかが痛い時、痛い部分だけを治療しても、なかなか治りません。身体の各部にはつながりがあり、痛い部分と原因が別の場所にあることが少なくないからです。
 こうした現象が起こる理由は、いくつか考えられます。

①「積み木の原理」
 下においてある積み木が傾いていたら、どんなに注意して重ねても、上の積み木は傾きますね。同じように、足などに歪みがあると、上にある部分も歪みます。

 例えば、足関節の癒着で足裏が傾いてしまっている場合、内外の膝関節の一方に偏った荷重がかかって、膝を痛めることが多いのです。
 また、つま先の上がりが悪い人は体重が後ろに偏り、バランスをとるために上体を前に移動、猫背になって腰痛を起こす、というような関連もあります。
 こうした膝痛、腰痛の治療には、足関節の調整が欠かせません。

②筋肉を通した連鎖
 筋肉は、骨を引っ張ることで関節を動かしています。ところが筋肉は、単一の動きだけをするわけではありません。

 例えば母指を動かす長母指伸筋は、尺骨と母指をつないでいます。母指を背屈する時には、親指を尺骨側に引っ張る…手首を外旋させる力も発生しているわけですね。
 母指の根元が不調でこの筋肉が強く緊張すると、前腕外旋の力が連続して発生します。それを打ち消すためには、前腕を内旋する筋肉を緊張させてバランスを取らなければなりません。

 つまり、一つの場所の不調は筋肉の緊張を作り出し、その筋肉とバランスをとる筋肉、さらにその筋肉とバランスをとる筋肉と、連鎖して不調が伝わると考えられます。

 この連鎖は、末節から体幹部に向かうことが多いです。
 理由の一つは、体幹部に近い筋肉の方が微妙な調節が不得意で、歪みに適応しきれないからではないかと考えています。
 もう一つ。筋肉の末端側は骨と一点で接していますが、体幹側は幅広く、あるいは二頭筋、三頭筋のように複数の骨にまたがっていることが多いです。その骨の間で不均衡が起こっている可能性もあります。

③神経の混線による連鎖
 私達の身体は、神経を通して脳とつながり、感覚を伝えたり、運動の司令を受け取ったりしています。ところがこの神経、混線することもあります。

 ある場所に不調があったとして、感覚神経の伝えてくる場所と、運動神経の向かう場所がズレていれば、当然おかしな位置が緊張したりしますね。混線の起こりやすい、神経の枝が近いところで不調が連鎖することになります。

 人間の感覚は場所によって精度が違います。指先ではミリ単位かそれ以下の精度でわかりますが、肩や背中は鈍く、5,6センチのズレがわからないことも。肩こりや腰痛が発生する理由の一つは、こうした感覚の鈍さが、感覚・運動神経のズレを多発させるからではないかとも考えられます。

 太極拳やヨガなどが健康に良いのは、動作を通してこうした感覚のズレを修正してくれるからではないかと思うのですが、どうでしょうか?

八起堂治療院連絡先

奈良市西大寺新池町3-10

電話 080-3112-8738

hakkidou.tam@gmail.com

お知らせ

休業の連絡などは、ここで行います。

サイト内検索

ブログ最新記事

2017年

4月

11日

ねんざの痛みが長引く原因は

  八起堂治療院は、ねんざ後遺症の治療を得意としていますので、捻挫についての問い合わせをたびたび頂きます。

 

  その中でも多いのが、

 「ねんざのあと、何ヶ月たっても腫れが引かなくて、気がついたら関節の動きが悪くなっていたんです…」

  という、長引いたねんざの後遺症です。

 

続きを読む

2017年

3月

23日

原因不明の膝の痛み…足の歪みかも

 膝が痛むという方は、少なくありません。

 こんなとき、病院ではまず、膝軟骨の状態を見ます。軟骨がすり減っていれば、変形性膝関節症という診断がつきます。

 ところが、軟骨に変形がないのに痛みが出ることもあり、原因がわからないこともあります。そんなときは、膝や足の歪みが原因かもしれません。

 

続きを読む 0 コメント

2017年

2月

14日

ピアノを弾いて、親指が痛むとき

 仕事柄、音楽関係の方を診ることも多いです。

 楽器の設計では、美しい音を出すことが最優先で、演奏する人間のことは二の次。それで、故障を抱える人が少なくありません。

 

続きを読む