膝の「ねじれ」が、膝痛の原因になる場合

膝の痛みで悩む人は多いです。一般的には変形性膝関節症(関節軟骨のすり減り)が原因と言われることが多いですね。
   しかし、すり減りによる腫れも摩擦音もないのに、膝が痛む方が少なくありません。そんな場合は膝の「ズレ」「ねじれ」をチェックすることをお勧めします。

 ■多いのは、外向きのねじれ 
  ズレ・ねじれがはっきりするのは、膝を深く曲げたとき。
  膝の内側靭帯の動きが悪いために、脛骨(すねの骨)が、わずかに外側を向くケースが多いです。
   関節の向きが変わることで、靭帯が本来なら引っ張られないはずの方向へ引っ張られて、痛みを発するのです。

   また、私達の身体は、わずかなズレにも敏感です。そうしたズレを、筋肉に力を入れてカバーしようとするので、膝周辺(特に大腿部)の筋肉を緊張させ、筋肉の緊張痛や、トリガーポイントによる痛みを発生させるのです。

  このようなズレを放置しておくと、靭帯や関節軟骨に負担をかけ、本当に変形を起こす原因になることも。

  ■膝を調整。同時に足関節の調整も必要
  こうした場合、膝の内側の靭帯・関節包を解いて、まっすぐに曲がるようにしてやる必要があります。
  また、膝のねじれが足関節の歪みから起きていることもありますので、足の調整も行うと、効果が長持ちすることが多いですね。

お知らせ

休みなどは、ここでお知らせします。

八起堂連絡先

奈良市西大寺新池町3-10
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院長 池浦誠

厚生労働大臣認定マッサージ師、鍼灸師。
2005年、AKAなどの関節治療技術を研究し、TAM関節リリース法を創始。
2017年に技術指導DVD「関節リリース5テクニック」を上梓、治療と指導にあたっている。

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2019年

6月

12日

バレエで膝を傷めないためのポイント2つ

 バレエは芸術であると同時に、ハードなスポーツでもあります。今回は、そのハードな面、膝への負担を減らす方法について書きます。

 バレエで膝が痛いとおっしゃる方を診ると、膝から下が外向きにねじれていることがよくあります。そのせいで関節の位置がずれて、周辺の靭帯や筋肉が痛むのです。

 このねじれの原因は、主として2つあります。

・1つ目の原因 間違ったターンアウト

 ターンアウト(アンドゥ・オール)は、足を外に向ける基本動作の一つ。

 この動作は、本来は股関節を外に回して行うのですが、実はかなりの練習を必要とする動作です。

 この動作がまだ上手くない人が、形だけをマネして足先を外に向けてしまうと膝関節が外にねじれてしまうのです。

 まずは、股関節からのターンアウトをしっかり練習すること。とくに子供さんに多いので、保護者の方はご注意ください。 

・2つ目の原因 カマ足
 カマ足とは、足首を伸ばしたときに、つま先が内側に向いていること。この状態では、ルルベのときに体重を真っ直ぐに支えられず、安定が悪くなります。
 また、足の甲が外側に向かって落ちるので、すねの骨が外に向かってねじられるようになり、やはり膝に負担をかけます。

 カマ足は筋力の不足ではなく、足首関節の不調、とくに内くるぶしの動きが悪いときに起こります。足首を伸ばして、カマ足だとわかったら、なるべく早いうちに関節の歪みを修正することが必要です。

 膝関節の痛みがすでに出ている場合には、膝周辺の固まった靭帯をほぐし、ねじれを修正する必要があります。気になることがありましたら、いつでもご相談ください。

2019年

5月

13日

鍼治療による筋膜リリース

 八起堂は手技中心の治療院ですが、状況によっては鍼を使います。
 いわゆる東洋医学の鍼ではなく、靭帯・筋膜を対象とした鍼です。

 筋膜や靭帯が貼り付いて、動きが悪くなった部分。そうした部分に鍼を打つと、動きを改善することができます。筋膜が自由に動くようになることで、動きやすさが変わり、不調の回復に繋がります。

 以前はトリガーポイント(コリの中心)に鍼を打って緊張を緩める方法を使っていましたが、私にはこの筋膜リリース鍼の方が、感覚的に使いやすいです。八起堂の治療は、関節、筋膜などの動きを良くする手技が中心ですので、その施術と併用しやすいので、より効果的な治療ができるようになったと思います。

 ついでに言えば、トリガーポイント周辺には、癒着によって動きの悪い部分があることが多いように感じます。そうした部分に鍼を打つことでトリガーポイントの解消が見られることも多いので、トリガーポイントそのものが、組織の癒着と関連している可能性も考えられます。これから確認してゆくべきところですが…。

 癒着リリース鍼は、打つポイント(ツボ)を見つけるのが簡単で、効果の検証も容易です。鍼灸師の方で、興味のある方には、お伝えしてゆきたいと思っています。

 

2019年

4月

18日

スケート選手が引退してゆくわけ

 フィギュアスケート。氷の上で、回転、ジャンプと人間業とは思えないような演技をこなす、ウインタースポーツの花形です。

 私は仕事柄、選手の足を見ることが多いのですが、多くの選手を見ているうちに気づいたことがあります。

 どの選手も、デビューしてすぐの頃は、足のバランスがいいのです。とくに、印象に残っているのは、浅田真央選手。
 体幹からスケートのエッジの先まで、重心の線が一本に通っていて、無理な力がかかっていません。着地が少しズレても、柔らかい足首でスッと修正して、無理なく受け止めます。この正確さと、柔らかさがあってこその、神がかった演技だったと思います。

 しかし引退直前の演技では、普通に滑っているだけでも、足に力が入っているのがわかりました。足にダメージが蓄積し、ズレた重心線を、筋力で抑え込んでいたのです。

 これは他の選手も同様で、年月を経るに従って、重心線のズレを力で押さえ込むようになり、やがて限界を迎えて引退してゆきます。

・足へのダメージ蓄積を防ぐ方法は
 足の不調は、蓄積します。
 使いすぎの炎症、捻挫などのケガによる炎症が、足首の関節に癒着を発生させます。癒着は、きちんと解消しない限り残り続け、関節を固く、動きにくくしてゆくのです。

 予防には、まず炎症を防ぐこと。
 練習などのあと、熱を持っていたらアイシング。炎症の拡大を防ぐことが、癒着の予防になります。
 捻挫などのケガは、きちんと休んで炎症を拡大させない。治ったら、リハビリをきちんとして、動く範囲を回復させること。

 そして、定期的に足の関節をメンテナンスして、動きを妨げる癒着を解消するのが重要だと思います。

 もし、彼ら彼女らの足が固くならずに動き続けていたなら、もっと長く現役で活躍できたのではないかと思うと、残念に思います。